それでも町は廻っている10巻感想


それでも町は廻っている、通称それ町

その最新刊が先日ついに発売しました。

それでも町は廻っている 10 (ヤングキングコミックス)

それでも町は廻っている 10 (ヤングキングコミックス)

石黒先生の構成力は相変わらずすごいです。

wikiによれば、石黒先生は藤子F不二雄先生や小原慎二先生、大友克洋先生に

影響を受けたと記載されており、なるほど確かに絵からもそれが感じ取れます。



さて、記念すべき10巻ということで、目次をみると

「アネの日記」(これたぶんアンネの日記のもじりよね。) 「フタバデッドエンド」

「嵐山家 家事担う」「巣」「Detective girls2」「歩鳥の戦争」

「謎の円盤」「歩鳥ファーストキス」が収録。

時系列シャッフルで有名なそれ町ですが、私自身あまり時系列に注目して

読んでません。気になった時は検索して考察サイトなど見ることにしています。


そんな私でも気づいた話は「フタバデッドエンド」の回です。

話としては、歩鳥にドッキリをしかけようと、紺先輩や亀井さんやシーサイドの面々

さらには針原も参加します。

ドッキリの内容は紺先輩が自宅で殺人をしてしまい、歩鳥を驚かせようとするもの。

歩鳥はあっさり気づき、逆ドッキリを仕掛けようとするも、最終的には

死体役のタッツンが針原に入れ替わり、びっくりする歩鳥。まぁ結局ドッキリ大成功。

オチは紺先輩がタッツンにドッキリを仕掛けられるというものであった。


んで、この回、どうやら歩鳥が交通事故で死にかけたあとの話であり、

田舎から帰って来た直後の話っぽいんですね。

というのもドッキリを仕掛けようと計画を練る回想シーンにおいて

針原が

「春先に死にかけてさんざん皆に心配かけて仕返しってわけね」

さらにその前にはタッツンが

「そう!歩鳥が田舎に帰ってるうちに作戦を練って…」

これらからなんとなく時系列が想像できます。この回のキーワードとしては

ほかには夏休みと埋蔵金探し旅行がありました。

この歩鳥の事故は2巻の「それでも町は廻っている」前後編で描かれ、

田舎に帰省するのは6巻「まぼろしの少年」で描かれ、さらに埋蔵金

4巻「嵐山財宝調査隊」で描かれている。



一つ一つの話を読んで面白おかしく読んで楽しむこと、

また、それとは別に作品全体に散りばめられている

話の時系列を整理するのもそれ町のひとつの楽しみではないのかなと

改めて思います。


脱線しまくりましたが、10巻一番面白かったのはもちろん

「歩鳥ファーストキス」である。読めばわかるが、実はタイトルで落ちてる。


そしてほとばしる真田の妄想。真田、大活躍である。

10巻も安定のおもしろさ。