とめはねっ!鈴里高校書道部10感想

久しぶりに感想書くぞッと。

というわけで先月末にとめはねっ!の最新刊が発売しました。

とめはねっ! 10―鈴里高校書道部 (ヤングサンデーコミックス)

とめはねっ! 10―鈴里高校書道部 (ヤングサンデーコミックス)

YSレーベルってもうとめはねしかないんじゃなかろうか。今回も収納。
学年も一つ上がり、島と羽生の新1年生が加わり

パワーアップした書道部。縁のおばあちゃんも特別顧問として現在縁たちに「かなの書」を

指導しています。

そして書の甲子園を目指す前に高野山競書大会に参加することを部員に発表。

出品作を決めようと皆、いろいろと考えるのですが、縁、望月の2年生は修学旅行のために

京都へ。そこで何かヒントになるようなものをみつけてこようとするのが今巻のメインとなります。


京都――――。ピンとくるひとはあの人の登場が頭をよぎると思います。

その予感ビンゴです。

書の甲子園で総理大臣賞をもらう京都青蓮女学院書道部3年大槻藍子とまさかの鉢合わせ。

大槻は女学院ということで全く男に耐性のないため男に触れてしまうと気絶してしまうという

うる星で登場する水乃小路 飛鳥を彷彿とさせる奴であります。

かなの書を学んでいる縁たちにとってはまたとないアドバイザーです。なんてったってかなの書

を書く高校生の頂点なんですから。

そんな彼女はまさかの仏像ガールが判明し、さらなるキャラ付けが行われました。


「阿修羅サマやろ(はぁと)」


さて、彼女の案内の下、かなの書の名書たちを観に行くわけですが、この最中、私的にいいなぁと

思った場面があります。

それは望月が

「なぜ大槻さんは「かなの書」がそんなに好きなのですか?」

という問に対して大槻が答えたところ。

大槻は一番なのは単純にきれいだから好き、そして続く2番目の理由がぐっと来るんです。

2番目の理由はずばり「タイムマシン」。

「かなの書」は文字がつながっている連綿で書かれているそうで、ここに注目して大槻は


「1000年前にこの「書」を書いた作者とまったく同じ動きをせんと書けへんの。」

つまり、その時その瞬間書き手は1000年前の人と同じ動きをしているということになるのである。

そんなことを考えたこともなかった私はまさに目からうろこ。

たしかにそうなんです。こんなこと考えたこともありませんでした。

何かを似せて作る時、それが極限的に似れば似るほど、その時のオリジナルを作った人と

まったく同じ動きをしなければならない。まさに時代を超えたシンクロ。

大槻さんのその発想にガツンと来た10巻でした。

ちなみに望月は「高野切」、縁は「源氏物語」を作品に選び応募したそうです。

次巻は望月の柔道部と書道部の掛け持ち問題にメスを入れていくそうです。